著者

高岳史典

P&Gマーケティングの強さの秘密はトレーニング制度にあり

2021/09/15 09:58

#07

連載コラム「タカオカフミノリのこれまでとこれから」

─ 日本で唯一の数奇なキャリアを歩んできた筆者が、実際に見て、聞いて、体験した「ここだけ」の話の数々。単なるゴシップに終ることなく、それぞれの会社への愛情を込めて、皆さんのお役に立てるお話を綴れればと。

 
マフィア?帝国?P&Gのリアルな日常編:

第2回 『研修かトレーニングか』

「P&Gマフィア」なる俗称(?)が広がったのは3年前の日経XTRENDのこの記事からかと思います。

「P&Gマフィア」 ~マーケティング業界を席巻するエリート集団はなぜ生まれたか
http://trend.nikkeibp.co.jp/atcl/contents/feature/00036/00007/

それにしても「マフィア」って笑
絶対音部さんの外見に引っ張られてるでしょ笑(音部さん、すみません!)

個人的には「帝国」の方がぴったり来るんだよなぁ。

圧倒的な迫力のダースベイダーはもちろん和田浩子さん(和田さん、すみません!)
で、僕らはみんなストームトルーパー。

実際、以前アドテックの和田さんの基調講演を聴きに参集した和佐さん、西口さん、足立さん、音部さん、高岳は皆でストームトルーパーのかぶりものをしようかと真剣に企画して、和田さんに真剣に叱られました(和田さん、本当にすみません。。。)

こんな笑い話のような本当のエピソードはP&Gの鉄壁の「先輩・後輩」序列から来てたりします。だから「マフィア」よりは「帝国」っぽい。

そんな話もまた追って。

ちなみに冒頭の連載は、P&Gでバリバリの一線級で働いていた方々が今の会社での活躍を語っているとても貴重なインタビュー…だと思うのですが、個人的にはそれぞれの方のキャラや意図が微妙にずれて伝わってしまってるように感じます。

例えば西口さんは「P&Gでの失敗」のエピソードを率直に語られています。本当はここを掘り下げるとP&Gの奥深さがもっと伝わるんじゃないかなと。

 

さておき。

P&GやP&G OBがすごいんだって話にはNews Picksとか見てても皆さんやや食傷気味になってるようなので(笑)、ちょっと違ったアングルで僕から見たリアルなP&Gの日々を記してみようかと。

ちなみに僕の在籍は、1992年~1998年ですからもう20年以上も前のわずか6年間であったことはお断りしておきます。一方で、日本のP&Gが最も成長していた時期と言っても過言ではなく、今「マフィア」として取り上げられている諸先輩も同じ時代を過ごしています。

そんなP&Gに新入社員で入ったらどんなトレーニングが待っているのか?

僕は新卒で日本の銀行、第二新卒でP&Gに入ったという後にも先にも無いであろう特殊というか奇異な経歴ですので、銀行での「研修」とP&Gでの「トレーニング」を比較しながら語ってみたいと思います。

 

僕の入った日本興業銀行では、新入社員は入社後半年間はひたすら研修でした。

と言っても、研修センターに缶詰になるとかではなく(定期的に座学で缶詰にもされましたが)、同期は皆全国の支店に散って「預金/債権」「外為」「営業」の各部署に1~2ヶ月ずつローテーションで配属され、指導担当と言われる先輩にびっちり基礎を仕込まれます。

そして研修が終わると、ほぼ皆が全く違った支店や部署に本配属の辞令を受けるのです。

この最初の「研修」を通して、何も知らなかった「学生」から銀行の基礎を学んだ「新人」となり、晴れて現場の一員となっていくのです。

 

日本の会社は小異はあれど今でも「研修」→ 「現場配属でOJT」というパターンが多いのではないでしょうか。

 

一方でP&G。

マーケティング本部の新人は基本的にはいきなりいずれかのブランドに配属されます。

上記の銀行の「研修」に当たるものとして”New Hire College”なる一連の座学のコースも用意されているのですが、これもブランドでの業務の途中途中に集合して行われます。

じゃP&GにはOJTしかないのか?

答はNOです。それどころか毎日が「トレーニング」となります。

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