著者

上山信一

〈第2回〉「2050年ポスト資本主義の姿」を洞察する ~古典の未来洞察から、2050年の未来像を構築する

2021/09/24 10:29

このシリーズでは「2050年のポスト資本主義の姿」を題材に、未来予測の手法をお伝えしている。

前回は、未来の「洞察」には「俗説批判」と「古典」にヒントがあると述べた。

 

未来予測は外れる

未来というトピックは、常に人々の関心を集める。書店にはおよそ300冊の未来予測本がある。技術や、社会の仕組み(民主主義、資本主義)を予測するものが多い。

 

もちろん未来予測はその通り実現するわけではない。物理学者ロード・ケルヴィンは1895年に「『空気より重い』空飛ぶ機械は不可能である」と主張したが、その8年後にライト兄弟が有人飛行に成功した。コンピュータが出始めた1943年、IBMの会長は「コンピュータの市場は世界的に見てたぶん5台くらいだろう」と述べたが、現在のパソコン市場はご承知のとおりだ。

一方、2008年のアメリカのサブプライムローン問題。スイスの国際経営開発研究所(IMD)が米国モーゲージ市場の危機とその影響範囲を的確に予測していた。しかし、誰もが「世界の経済成長は今後も続く」と考えていたため、金融危機は「想定外」で、危機発生の当初でも、深刻化するとは考えられていなかった。そしてそれがゆえに、金融危機はより悪化した。

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