著者

上山信一

起業家の新しいカタチ。等身大の起業家「ストリートアントレプレナー」とは!?第二回

2021/08/20 06:24

 このニュースレターでは、今、ホットなテーマになりつつあるストリートアントレプレナーについて数回にわたり紹介していく。ストリートアントレプレナーは、いわゆるアントレプレナー(起業家)の一つの形態のこと。起業家というとシリコンバレーのハイテク企業やIPOで大金持ちになる等の印象が強い。しかし彼らの目的は衰退した商店や住宅をリノベーションしてシェアオフィスやホステル、ショップにする。それを通して街を元気にする。短期のうちに会社を成功させ一獲千金をめざすものではない。彼らももちろん事業では儲けるが、それだけでなく仲間と共に町全体を変えていく。いわば等身大の起業家なのだ。彼らは自分の手が届く、身近な地域にピントを合わせていることが特徴だ。一般的な起業家はゼロから社員を集め、売り上げと利益をドライブに頑張る。でもストリートアントレプレナーは最初から地域とつながり、自分の事業だけでなく、周辺の店舗や施設の成長をいつも考えている。周りも発展させることで街全体を活性化させ、ビジネスの持続性を担保していく。このように、ストリートアントレプレナーは地域で事業を展開する起業家の顔を持ちつつ、地域活性化の担い手でもある。

 今、ストリートアントレプレナーに注目すべき理由は、大きく二つある。まず一つ目の理由は、社会課題となりつつある空き家増加による住宅地の「スポンジ化」や空き店舗の増加による「シャッター通り」に対応する最も有力な手立てが彼らの活躍だということ。二つ目の理由は、「ストリートアントレプレナー」としての生き方が、社会に貢献しながら自らビジネスを展開する一つの選択肢になりうるということだ。

 ちなみに、アートやデザインの要素も、ストリートアントレプレナーの活動の成功要素として欠かせない。今回は町役場発のプロジェクトとして始まりつつも、外部のストリートアントレプレナーたちが集まり、アートやデザインをうまく活用し、地域活性化につなげている岩手県紫波町のオガールプロジェクトを紹介したい。

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