著者

岩渕潤子

ポスト・コロナのビジネス・モデルとは…「心や記憶」がカギになる?

2021/09/22 09:45

声をかけられて気づくこと…見えるようになるもの

 8月後半にこの連載を始めてから、思い出のような自分の記憶の中だけにあって、他の人には見えないものはデータ化し、見えるようにすることからサービスの可能性が生まれる…というお話をしてきました。前回は、ペットのヘルスケア×ライフスタイルを軸としたペット向けメディカルサポートサロン(Dyplus/ディプラス西麻布(https://nishiazabu.dyplus-pet.com/)を10月1日にオープンする統括責任者の方と、VRやホログラフなどのテクノロジーを使って新しいサービスを考えましょうと具体的なディスカッションを始めているというご報告をしましたよね。 

 そのアイディア交換を進めている最中、東京医科歯科大学小児科が提案する「子どもが指さしするアート。病棟にプロジェクションマッピングを!(https://readyfor.jp/projects/tmdu-ped_art?fbclid=IwAR0pVj0W0xP4M9C1wPFr7rjY4ubvyM9nvhp9403KqXUu474Py46g7qAfrso)」というクラウドファンディング・プロジェクトの情報が入ってきました。東京医科歯科大学の小児科の先生方、小児医療サポートの専門家だけでなく、横浜市立大学コミュニケーションデザインセンター、東京芸術大学の先生方もチームに加わって、プロジェクションマッピングをホスピタルアートとして実現させ、それを子どもの患者さんたちへのクリスマス・プレゼントにしようという野心的な取組みです。当初の目標金額は200万円と設定されていました。

 

 プロジェクトを知ることになったきっかけは、twitterの私のフォロワーに東京医科歯科大学の医局の方がおられ、内容からして私がおそらく興味を持つのではないか…ということで、「よろしければ情報拡散にご協力をお願いできないでしょうか」というご連絡を頂いたのでした。それまで直接お話をしたことはなかったのですが、READY FORのプロジェクト・ページを見に行くと、素晴しい内容だったので、キャンペーンが公開されると同時に、微力ながらtwitterとFBで1日に何度か情報をシェアさせて頂きました。そして「うまく行くといいな」と思って見守ることを決め、2日めの午前10時にページを覗くと、なんと目標の200万円がすでに達成されていたのでした。これにはびっくりして思わず「おめでとうございます!」というメッセージをすぐに送りました。その後、キャンペーン期間がまだ40日以上残っていたことから、第2目標として300万円が設定されたのですが、それもまた、あっという間にクリアして現在に至っています。

 これは本当に素晴しい展開で、長くコロナ禍で閉塞感が漂う社会の世相を写す鏡であるSNS…そこで、いかに人々が明るい、希望を感じさせる話題を求めていたのかということを実感しました。

 

 プロジェクションマッピングは、もともとはそこに無いものを投影して見せる技術です。クリスマスに向けてどんな映像コンテンツが制作されるのか、私自身、とても楽しみになりました。対象となる患者さんは小さな子どもさんたちなので、建物内でのポイントを決めたプロジェクションのほか、もし、わんこやにゃんこがその辺にいるように見えるAR/VRアプリなども併用できて、面会に来た親御さんたちと一緒にお子さんたちが遊べたら楽しいのではと考えました。思いつきレベルではあったのですが、東京医科歯科大学・小児病棟の医局の方にそんな話をお伝えすると同時に、ペット向けのメディカルサポートサロンを準備中の責任者にもお話をしました。すると、少なくともどちらからも興味をお持ち頂くことができ、おそらく近々、両者をご紹介して、具体的にどんなことができそうかというお話をすることになりそうです。特に、入院患者さんで自宅に可愛がっているペットがいるケースは少なくないはずで、ペットを直接連れてくることはできないけれど、VRで3D化した実在するお家のわんちゃんや猫ちゃんの映像を表示できる円筒型ディスプレーを病室に持ち込むことは可能かも知れません。あるいはタブレットで、ボールを投げて拾って持って来てもらうようなアプリなども考えられるでしょう。今回のクラウドファンディングのプロジェクトの話題が出たことで、また、もう一つ「かけ算」のサービスが生まれることになるかも知れません。

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